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家づくりブログ

米子市 都市計画地域『建築1cmの世界』

どんな職種にも見えている表の仕事。見えていない裏の仕事があると思います。今回は建築の『1cm』のお話です。私たちも反省や学ぶことのあった経験をしました。

こんんにちは!

 

南部町の完成見学会も無事終える事ができ、お引渡しも終わりました。
残すは、各補助金や申請、検査の報告を一つ一つ終わらせていかなくては!!

 

あまりね、あまり・・・得意ではないんです。
デスクワーク・・・
どちらかと言うと、ジッとしてられないタイプです。笑(* ´艸`)クスクス

 

そんな中、F様邸の完了検査を受けようとした所、大変な事が起きてしまいました。
今回は、家を建てるにあたっての規制のお話と、建築の『1cm』のお話をさせて頂きます。
橋根が今現在、お勉強、経験した事をまとめてみます。まだまだ勉強不足な所もありますが・・・

 

『建築確認』とは

建物を建てる前に、その建物が建築基準法などの法令に適合しているかを事前にチェックするものです。
建築確認は検査機関が行います。
チェックを受ける内容は、建ぺい率や容積率、室内に光が十分に入る構造かどうかといった点を確認します。

現在は同じ県内でも『建築確認』が必要な地域と不要な地域があります。
来年度からは不要だった地域も申請が必要になってくるようです。
断熱・耐震だけでなく色々な規制ができていきます。

 

都市計画地域(F様邸場合)

今回の現場は都市計画地域のため
『将来道路幅広げるかもね~。だから市に申請してルールに沿って家を建ててね~』
という地域です。

今回の現場ですと
● 外壁から道路まで1.5m以上離せ
● 隣地境界線1m以上離せ
● 10㎡以上の物置は申請をする事
● 屋根外壁等の色は、周辺の景観環境と調和した落ち着いた色合いのものにする
● カーポートは隣地から1m以上離せ
(離せない場合透過性のあるカーポートを採用しなさい)
● 道路境界側は最高の高さが2m未満の垣又は柵

など、他にも建物に関する条件がありました。
もちろん申請の際すべてクリアさせました。

 

『完了検査』を受けたら・・・

建築確認を受けたため、完成したら今度は申請通りできているか『完了検査』を受けます。

そこで、検査の方から言われまいた。
『外壁が1cm出てると・・・』
『1cmって・・・しかも1cmも出てる?㎜単位じゃないかな~・・・』
でも、ダメなんです。完了検査通らないんです・・・(;´Д`)

『切って下さいね!』って、簡単におっしゃって帰られました。

 

 

施主様のご理解に感謝

とにかく早くF様にご説明させて頂きました。
F様には本当に感謝でご理解くださり、F様の了承を頂きましたので
また足場を組み、カット部分を確認し、カットのバランスを考え、外壁カットし
カット部分を磨き、下地をして、塗り直しました。

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社長と『カットできたのも外壁が発砲だからだよね。サイディングの場合どうなるんだろうね』
と話していました。
本当に仕上げがサイディングの場合どうされてるんだろう????

外壁を直し再度完了検査を受け『検査済証』がいただけました。

よし!!これで各申請の『完成しました~』の報告ができます。
↑あ!これ、橋根が苦手なデスクワークですね!

 

 

こうなってしまった『原因』

そもそも最初の検査ではOKだったのにどうして?と思われたと思います。
原因は『外断熱材を増したこと』です。

当初は10cmの外断熱材の予定でしたが
建築中にF様とお話しする機会が増え、喜んでくださる姿を見ていくうちに
『13cmにしてあげよう!少しでも性能のいい住まいにしてあげたい!』と
断熱材を増したことによって、このような結果になってしまいました。

良かれと思った事が、結果お客様にご迷惑をおかけする事になるなんて・・・
本当に申し訳ない気持ちです。

 

 

近隣はどうなの?

分譲住宅なので団地内の住まいは上記の条件のもと、住まいづくりを進めていかなくてはいけないのに
建築中から見ていると・・・
『あの家のカーポート、透過性ではないのに1m離れてないよね?』
というお住まいがチラホラ・・・
私たちはカーポートも1m離せなかったので、F様にご説明させて頂き、透過性のある物をお選びいただきました。
『何で指摘がないのか?』『なんでやり直していないのか?』市役所に確認しました。
『対応、相談中です』との事でした。
きちんと対応してくれないと、うちはダメで、よそはOKなんて許せません。
F様にも申し訳ないです。今後の動向がめちゃくちゃ気になる所です。
気になりますが、他所は他所、私たちはとりあえず、これ以上F様にご迷惑をおかけする訳にいかないので
指摘された所は直し、きちんとした流れで今後もしていきたいと思っています。

 

 

建築の『1cm』『0.01』の世界

この仕事に就いて、今回の出来事で『建築の1cmって重要だな』と思いました。
1cm違うだけで入らない、収まらないなど小さいようで大きな『建築の1cm』
それだけでなく断熱性の数値は『0.01』の世界です。

とっとり健康省エネ住宅性能基準T-G3の場合0.23です。
0.24になると『T-G2』になります。
どんだけ努力しても『0.01』数値が足りないだけでレベルが下がります。

ちなみにT-G2とT-G3では、補助金の金額も変わってきます。

住宅の断熱性の『0.01』を上げるには努力が必要になってきます。
この世界に入って『1cm』『0.01』の大変さ重要さを学びました。
皆さんの『1cm』『0.01』『0.1』ってどんな感じですか(*^_^*)?

ちなみにF様邸角をカットしましたが、断熱性は変わることなく
とっとり健康省エネ住宅基準の『T-G3』Ua値0.21のお住まいです。

今回の現場は本当にお施主様であるF様のご理解があったからこそです。
本当に感謝でしかありません。
どんな形になるかはわかりませんが、このご恩を必ず返していきたいと思いました。

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